聖書:ルカによる福音書1:1-25
祭司ザカリヤと妻エリサベト。二人とも神の前に正しい人でした。ところが二人には子がありませんでした。
そんなザカリヤに天使ガブリエルが現れます。「あなたの祈りは聞き入れられた」。彼の祈り、それは子を授かること。時満ちて祈りがきかれたと私は思っていました。しかし考えてみると彼の願いは子が祭司となり、家系の断絶を免れることです。天使は、その子ヨハネは預言者になるといいます。祭司にならず、結婚せず、子を残さない。それでは彼の祈りは答えられたことになりません。
しかし天使は「祈りは聞き入れられた」といいます。つまり、私たちの表面的な願いと真の自分が切に求める願いは違うことがあるのです。ザカリヤの真の願いとは何か。彼の願いは突き詰めればその子が夫婦の喜びとなるだけでなく、多くの人に喜びをもたらす、そのことでしょう。その祈りが聞き入れられたのです。
ただ、老齢のエリサベトが子を産むということ。ザカリヤはこの「時がくれば実現する神の言葉」を信じなかったゆえに口がきけず耳も聞こえなくなります。それはしるしでした。この沈黙の期間に彼は天使の言葉を何度も思い巡らし、その意味を受け止めました。
私たちはこれが最善と信じて願い祈ります。しかし見当違いな祈りをすることも多いもの。神は私たちの真の願いを知り答えてくださいます。後になって、私たちは自分が願っていたことよりも、はるかにこの方がよかったと知るのです。
