聖書: ルカによる福音書2:8-12
クリスマスの物語は上から始まります。上とは、神から。一方で、私たちが考えることはすべて下からです。私たちが知り得るのはいつも断片的な情報。それなのにすべてを分かっているかのように錯覚し、評価し、その評価のもとに神に嘆き、怒りの叫びをあげます。そんな私たちに対して、神が上から事を始めてくださいました。
二度の世界大戦の時代を生きたドイツの牧師ハンス・ヨアヒム・イーヴァントは言います。今宵、天使と散歩をしたいと。天使の手をとって散歩に連れ出し尋ねたいと言うのです。「あなたは地上で何が起こっているのか、よく知っているのですか?」と。つまり、知らないからそんな能天気なことを言えるのだと。
私たちにとってリアルなのは天使の言う喜びよりもむしろ、生きることの苦悩が増しつつある時代だということです。闇のリアリティに対して、「すべての民に与えられる大きな喜びを告げる」天使の宣言はどこかファンタジーのように聞こえます。
ただ、天使はそんな辛辣な声にも黙りません。救いを携えてきたからです。それは神から私たちへの、絶対に伝えなければならないメッセージだからです。神の天使は宣言します。「今日、あなたがたのために、救い主がお生まれになった」。
天使は私たちのすべての困難と、救い主の誕生を結びつけます。この幼な子をあなたがたが自分のところに迎えるならば、あなたがたは、私が語ったことが真実であったことを体験するでしょう。そうすれば大きな喜びが来る。誰にも奪いとることのできない、消えることのない喜びが来るのです。
