2025-3-2『対立したときの教会の対処法』山口紀子牧師

聖書:使徒言行録15:1-21

 世界初の教会会議、それがなぜ開かれたのか。それは対立と論争が起きたからでした。かつて食事の分配への苦情がきっかけで教会の体制が整ったのを私たちは見てきました(6章)。苦情が出、対立が起きること自体は問題ではありません。それは教会が形成されていくきっかけになります。このとき教会がどう対処したのかこそが大切です。

 対立のきっかけ、それはユダヤからアンティオキア教会にきたある人々が、律法に従い割礼を受けなければ救われないと教えたことでした。異邦人はそもそもユダヤ教の割礼を受けていません。それぞれの「当たり前」がぶつかり激しい対立と論争が生じました。イエス・キリストの救いに割礼は必要か?事の重大性を悟ったバルナバとパウロはエルサレムに向かいます。

 教会会議の目的は、利益誘導でも常識の範疇で下す判断でもありません。神の御心が成ることです。ですから両者の意見と共に聖書は何と言っているかに耳を傾け協議します。結論「神に立ち帰る異邦人を悩ませてはならない」。割礼は必要ないということです。ただ、その後の4つの提案は逆行しているようにも聞こえます。

 この会議の目的は、真理を明らかにすることと教会の一致を守ることでした(渡辺信夫師)。4つの提案は後者のためです。これは妥協ではなく、ユダヤ教の律法が骨の髄まで染み込んでいるユダヤ人への愛による配慮なのです。福音の真理は曲げず、同時に相手を思い遣る愛。そうした人がひとり、家庭に、職場に、クラスにいたらどうでしょうか?そこから平和が造り出されるのです。それがあなたなのです。

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